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学びのコミュニティ研究会

学びのコミュニティづくりをめざして


          讃岐 幸治


 大津市の中学2年生が飛び降り自殺した。悲しい、大変なことが起こった。いじめが原因ではないか。異例な事ながら、警察が学校・教委に家宅捜査に入った。連日、いじめ問題についての学校や教育委員会の対処の仕方について、マスコミは報道しつづけている。
  学校は、いじめを見ぬけなかったのか、見て見ぬふりをしていたのではないか、責任の追及を恐れて、いじめのあったことを覆い隠しているのではないか。学校がもう少し真剣に対応していたら、こんな悲劇は起こらなかったのではないか。学校に対して、あれこれ、怒りや不信感をぶつけている。
  学校だって、一生懸命やっている。子どもが万引きをしたとの連絡が入れば、深夜であれ、警察に子どもを引き取りに行かなければならない。部活の指導で土日でさえ休みが取れない。忙しく、クタクタになるほど頑張っているつもりだ。
  それなのに、何か子どもに問題があると、家庭や地域の責任を問うことなく、学校の責任にされる。子どもたちが挨拶ができていないと、学校の指導が足りないからだと、学校はしっかり指導しろと、小言をいってくる。
  学校だけで子どもたちの教育はできないし、地域だけで子どもたちを育てられるものでもない。学校が学校としての役割を果たしていくためには、地域の人たちの支えが必要だ。学校にしても地域にしても、それぞれ胸襟を開いて、一体となって子どもたちを育んでいく必要があるのでないか。

  では子どもたちを育てるために、学校と地域はどう連携していけばいいのか。文部科学省『子どもの豊かな学びを創造し、地域の絆をつなぐ----地域とともにある学校づくりの推進方策---』2011年を参考にしてみよう。

  第一に学校と地域の人たちが、当事者意識をもって「熟議」を重ね、地域でどのような子どもを育てるかという「子ども像」をつくりだし、それを目標として共有すること。

  第二に共有する目標を実現するために、学校と地域が「協働」して活動していく必要がある。地域の人たちが積極的に学校運営に参画し、「協働」して活動していくなかで学校改革をすすめていく。学校が地域づくりへ参画していくこと。

  第三に学校と地域の人たちが相互理解を深め、信頼関係を築いていくために、「熟議」をし、協働して活動していくことである。

  こういう活動を通して、子どもの豊かな育ちだけでなく、大人たちの学びの拠点を創造し、子縁に基づく地域の絆を深め、さらには地域の担い手を育成していくことである。
  地域で子どもを育てるために、どのようなしくみを創り上げていけばいいか。「学びのコミュニティ」をどう創っていくか。ここが「教育熟議」の場になればと願っている。

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